年間出席日数0の不登校でも修学旅行に行った【不登校中学生の親の記録⑦-1】

不登校
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修学旅行の参加、どうしようかな…と悩む不登校児、または不登校児の保護者さん、きっとたくさんいますよね。

 

うちの中3長女も不登校で、昨年の5月から出席日数0でした。でも、修学旅行には参加しました。

 

ネットで検索してみると「普段学校に来てないのに修学旅行だけ来るなんてずるい・迷惑」とか「先生や親に勧められて勇気を出して修学旅行に参加したけど後悔した」と読んでいて辛くなるような言葉が多いですよね。そういった言葉を見ると、当事者としては苦しいです。やっぱり修学旅行は行かないことにしよう、と思いますよね。

 

でも、長女は穏やかな表情で修学旅行から帰ってきて「安心して楽しめた」と言ってくれました。私も参加できて良かったと思っています。

 

今回はコロナ禍により例年の修学旅行と違うことがいくつかあり、それが長女にとって良かったと思われる点もたくさんありました。

 

レアケースかもしれませんが「不登校だけど修学旅行参加できてよかった」ポジティブな体験談をお伝えしたいと思います。

 

我が家の不登校体験をこちらにまとめています。よかったらこちらも読んでみてくださいね。

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不登校でも修学旅行に行っていいの?

そもそも、不登校でも修学旅行に行っていいの?と不安になる人がいるかもしれません。

 

この問いに関しての結論は「行っていい」です。何も問題はありません。

 

修学旅行は授業の一環でもある一方、普段の授業と違う環境ですよね。普段よりは行きやすいと感じる子もいるかもしれません。学校に足を運ぶきっかけになるかもしれません。

 

ただし、クラスメイトや先生に嫌がらせやいじめを受けているなど、そもそも学校の人たちと会いたくない場合は、参加はできませんよね。

 

うちの長女はこれには当てはまりませんでした。学校に行くのが怖いという気持ちはありましたが、生徒や先生に嫌なことをされたとか、学校の誰かを嫌っているわけではありませんでした。

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とはいえ、普段学校に行かない子が修学旅行に参加しづらいのは言うまでもありません。

 

修学旅行参加できてよかったと思う理由

  • 長女が安心して楽しめた
  • 長女の自信に繋がった
  • 学校に足を運ぶきっかけができた
  • 友達や先生が喜んでくれた

 

長女が修学旅行に参加し無事に帰ってきて
数か月経った今
私は「行けてよかったな」と思います。
もちろん、それはあくまで私の気持ちです。
実は長女はそう思っていないかもしれません。深く聞いていないのでわかりません。

 

だけど、帰ってきた時長女は穏やかな顔で

長女(こぎつね)
長女(こぎつね)

楽しかったよ

 

ジェットコースターデビューした

と言ってくれました。

 

旅行のしおりを見返すと
「安心して楽しめた」と振り返りを書いていました。

 
「修学旅行一緒に行こう」と誘ってくれた友達や、担任、養護教諭の先生も「来てくれてありがとう。嬉しかった」と言ってくれました。

 
私も、長女が「楽しかった」と言ったことに心底ほっとしたし、行こうと決めた勇気、友達や先生が喜んでくれたことをとても嬉しく思いました。

 

また、3日だけでも同級生の中に戻れたことで少し安心感や自信がついたのではと思います。

 

その後、未だに授業には出席できていませんが、文化発表会の観覧や三者面談に行くことができました。
車内で学校の駐車場に居るだけで体をこわばらせ、担任に声をかけられて涙を流していた時と比べたら大きな変化です。

 

まだ学校は怖いけれど「行けるようになりたい」と少しずつ足を前に進めようとしているんだと思います。

 

コロナ対策がされた修学旅行


長女が参加した修学旅行は、コロナ禍により例年と違う点や制限がたくさんありました。

 

それは多くの生徒にとっては寂しく感じてしまうことでしたが、クラスメイトの集団に入ることが不安な長女にとっては参加のハードルが低くなることだったと思います。

 

長女にとっては、ラッキーでした。

 

  • 移動は貸切バスのみ
  • 車内では私語禁止
  • 宿泊は完全個室
  • お風呂も部屋の浴室で各自入る

 

「友達とワイワイ過ごす機会が少ない」制約が多い修学旅行でしたが、長女にとっては「みんなと喋らなくていい」「プライベートゾーンが守られる」安心感があったと思います。

 

修学旅行参加までの経緯


中2の5月から学校に行けなくなり、それから度々担任の先生が家に来てくれたり、親密にしていた友達Aちゃんや部活顧問が手紙をくれたりしていました。

 

そんなアプローチがあったので、修学旅行が近くなってくると、当然のように担任から「修学旅行来て欲しい」とお誘いがあったし

 

Aちゃんからも「長女ちゃんと一緒に行きたい。来てくれたら嬉しい」と伝言や手紙を重ねて受けました。

 

先生
先生

長女さんと同じように、
不登校だったけど修学旅行だけ参加した生徒は今までいる。
おかしなことじゃない。

 

待ってます。

 

でも、なかなか長女は首を縦に振りませんでした。

 

私も

あーさん
あーさん

そりゃそうだよね…
全然学校に行ってないのに
修学旅行だけ参加なんてみんなの前に顔出しづらいよね

と思っていました。

 

でも、旅行の1週間と少し前の頃だったでしようか。

 

中1次女が

次女(こりす)
次女(こりす)

今日Aちゃんに呼び止められた。
長女ちゃんに修学旅行来てね!って伝えて!って言われた。

 

行きなよ

 

あーさん
あーさん

わぁ…
そこまで言ってくれるなんて嬉しいな。
Aちゃんのガッツを感じる。
でも…

と思っていたら

 

長女が

長女(こぎつね)
長女(こぎつね)

行こうかな

と口にしました。

 

あーさん
あーさん

え!?
マジで!?
行くの?!

長女(こぎつね)
長女(こぎつね)

うん

 

驚きが大きかったですが、多分私は嬉しい顔をしていたと思います。
長女はAちゃんの熱意と、次女のひと押しに背中を押されたのでしょう。

 

あーさん
あーさん

じゃあ明日先生に伝えとくね!

長女(こぎつね)
長女(こぎつね)

うん

 

ちょうどその日が、客室の手配などの都合により参加を伝えるタイムリミットでした。

 

修学旅行参加には不安がいっぱい

「修学旅行に行く」ことは、長女にとってすごく勇気のある決断だったと思います。

 

当人ではない私でさえ

あーさん
あーさん

同級生がどんな反応をするかな…

 

学校に行っていない1年間、長女と同級生にはその期間隔りがある。
変わってることもたくさんあるだろう。
そこにひとり飛び込むのは、まるで浦島太郎になったかのような気持ちだよね

 

みんなの前に顔出しづらいよね、怖いよね

と不安に思っていました。

 
参加を伝えたけれど、やはり怖くなって結局行けないことも考えられます。
数日前のキャンセルなら数十%の旅行費用、当日のドタキャンなら全額を支払わなければなりません。
積み立ててきた旅行費用を棒に振ることになります。

 

担任から私に説明がありました。

 

でも、そうなっても構わないと思えました。

 

一度でも長女が

長女(こぎつね)
長女(こぎつね)

行く

と一歩踏み出したことは
それほどの価値があると思ったからです。
たとえ行けなくても、その気持ちを大事にしたいと思いました。

 

長女に余計なことを考えさせないよう、
できるだけリラックスして
楽しいことを考えて
旅行に臨めるよう
長女の前ではお金のことは口にしませんでした。

 

また、修学旅行に参加するためには準備しなくてはならない「もの」もあります。それに加えて、不登校の子が安心して参加するためには準備しておくべき「こと」や越えなくてはならないハードルもいくつかあります。

 

長女にとっては「学校が怖い」「クラスメイトに会うのが怖い」気持ちがハードルになっていました。

 

だから、不安を軽くするための準備が必要だと思いました。

 

長女が安心して修学旅行に参加するために準備したことを、次の記事でお話ししたいと思います。

〜続く〜

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